「生きること=仕事」だった私が、シンガポールで見つけた新しい暮らし

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前回の記事で、
20代後半の私がふと口にした
「次は海外かなぁ」という言葉。

その後、
本当にシンガポールで働くことになりました。

シンガポールでの仕事は、
日本にいた頃と、内容そのものは
それほど大きく変わりませんでした。
違ったのは、
関わる相手が日本人だけではなく、
いろんな国から集まった人たちになったこと。

でも、私が最初に驚いたのは
仕事の内容ではありませんでした。
みんな、時間になったら帰る。
だらだら残業をしない。
そして、仕事が終わったあとは
家族との時間を大事にしている。

日本にいた頃の私は、
ほぼ毎日、帰宅は深夜。
それが当たり前でした。
だから、
仕事はしっかりする。
でも、仕事だけが人生ではない。
そんな働き方を
目の前で見ること自体が、
かなり新鮮でした。

そんな中で、
ワンコと出会いました。
海外で、一人で暮らしていて、
まさか動物と暮らすなんて、
考えたこともありませんでした。
もし犬を迎えるなら、
シェルティとかシェパードとか、
勝手にそんなイメージを持っていました。
でも、一人暮らしの私がお世話できるのは
現実的には小型犬。

当時のシンガポールでは
大型犬をよく見かける一方で、
小型犬はそれほど多くありませんでした。
そんな中で、
なぜか気になる子が!

……パグでした。

当時の私にとって、
パグといえば、
「不細工」
「可愛くない」
そんなイメージ。笑

でも、その子は妙に可愛かった。
「パグとは思えないくらい可愛いけど、
大きくなったらどんな顔になるの?」
と聞いたら、
写真を持ってきてくれました。

そこに写っていたのは、
正真正銘のパグでした。笑

でも、ご縁って不思議なものですね。
私はその子を家族に迎えました。

それから、
私の生活は少しずつ変わっていきました。
家にいることが楽しい。
家に帰ることが楽しみ。
そういえば、社会人になってからの私は、
家にいるのは寝る時くらいでした。

家は、帰って寝る場所。
飲み物以外入っていない冷蔵庫。
全く使わないキッチン。
ここで生活してるの?と聞かれる生活感のない家。
「家で暮らす」という感覚を、
忘れてしまっていたような気がします。

でも、わんこと暮らし始めて、
初めて、
家で過ごす時間そのものが、
自分の生活なんだ
と感じるようになりました。

わんことの暮らしが始まって、
私の中で少しずつ
変わっていったものがありました。

それまでの私は、
生きること=仕事。
でも、ここで初めて、
暮らしがあって、その中に仕事がある。
という感覚を知りました。
遅いけど。笑

シンガポールの次は、
また違う国へ行く予定でした。
外から見れば、
それはきっと
格好いいキャリアにも見えたと思います。
でも、
それが本当に
私の望んでいる人生なのか。
そう考えた時、
少し違う気がしました。

私が大切にしたかったのは、
もっと仕事を広げることより、
どう暮らしたいのか。
仕事を第一にするのではなく、
暮らしを第一に考えてみたい。
そう思うようになって、
私は今の仕事から卒業しようと決めました。

……あの時、
頭で考えるより先に出てきた
「海外」という言葉。

私の心が求めていた本当の望みは、
この「暮らしを中心とした生き方」
の中にあったのだと気づきました。

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