「次は海外かなぁ」
20代後半、会社で今後のキャリアについて話していた時、
私はふと、そんな言葉を口にしていました。
海外赴任を目指して準備していたわけでも、
具体的な計画があったわけでもありません。
でも、その後、
本当に海外赴任が決まり、
シンガポールで働くことになりました。
当時の仕事は、とても厳しい世界でした。
毎月ノルマがあり、
達成しても翌日にはまたゼロから。
達成できなければ、
マイナスからのスタートになることもある。
ものすごく大変でした。
でも、嫌いではありませんでした。
厳しいからこそ、自分の実力が試される。
良くも悪くも、自分にスポットライトが当たる。
そんな環境を、私は面白がってもいました。
その一方で、心の中では
「やりたい」と「やめたい」
の狭間で揺れていたようにも思います。
どこか違う場所に行きたい。
誰も私を知らない場所に行ってみたい。
頭では必死に目の前の仕事に向き合っていましたが、
私の内面は、ずっと前から
次の居場所や本当の望みを
察していたのかもしれません。
誰にも話していなかったそんな気持ちが、
頭で整理するよりも先に、
「海外」という言葉になったのだと思います。
あの時、何気なく発した一言は、
奇跡でも予言でもなく、
心がすでに選んでいた
未来からの道標だったのだと感じています。
当時、私の心が抱えていた本音。
そして、その言葉の先に待っていたストーリーについては、
また次回お話ししようと思います。


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