「 人生の宝物 を持ち寄る場」と呼ぶ理由ーThis is ME!!に込めた想いー

This is ME!!イベント

ごきげんよう。This is ME!!プロデューサーの高嶋友子です。

This is ME!!2025を振り返りながら、そこで生まれた感動や気づきを、少しずつ言葉にしています。今回は、私がThis is ME!!イベントを「 人生の宝物 を持ち寄る場」と呼ぶ理由についてお話ししていきます。

少し長いですが、イベントに参加できなかった方も、その場にいるような体感を味わえますので、ぜひ最後までご覧ください。

「宝物」とは、誰かに見せたくなるような美しい瞬間だけではない

This is ME!!イベントは、私にとって「 人生の宝物 を持ち寄る場」です。
そう表現している理由を、今日はお話ししたいと思います。

宝物と聞くと、キラキラした栄光や、他の人が羨むような成果を思い浮かべるかもしれません。
でも私が思う宝物とは、そういう表面的な“華やかさ”だけを指すのではありません。

痛み、迷い、悔しさ。
うまくいかなかった経験や、誰にも見せてこなかった葛藤さえも、しっかりと向き合ったとき、それらは“私の一部”として光を放ち始めます。それが、私のいう宝物。

「物語」のあるものが、人の心を動かす

宝物には、必ず物語があります。

極端な例かもしれませんが…
「いらないからあげる」と譲られた高価なものより、小さな子が一生懸命描いてくれた、意味不明でヘンテコで、でも絶対に誰にも譲りたくない絵の方が、私にとっては宝物です。

今も大切にしまっているのは──
姪っ子が幼い頃にくれた、象形文字のようなものが、ぎっしりと詰まったお手紙です。
何が書いてあるのか全部は読めなくても(笑)、心に温もりを与えてくれるそのお手紙は、今でも私の宝物。

そんなことって、ありませんか?

表現者が生きてきた時間が、宝物になる

This is ME!!のステージに立つ表現者たちは、それぞれの日常を抱えながら、たった数分のステージのために、時間とエネルギーを注いできました。

本番の1〜2週間前には、スピーチで表現するメンバーの個別リハーサルや最終打ち合わせをオンランで行いました。その時には、まだ自分の想いがうまく言葉になっていなかった人もいました。
けれど本番当日、全員がしっかりと“自分の言葉”で語ってくれたのです。

「本番が一番良かった!」

「食を通じて自分再生」
食養生食育アドバイザー
山口 百代

ジャンクフードの女王で、料理が苦手だった頃から一転。「食べて美味しい・見て美味しい・笑顔になるおばんざい」を主宰するまでになった百代さん。昨年は客席からステージを拝見し、深く刺激を受けて、自分にとってのThis is ME!!とは何かを、考えるようになったそうです。そして1年後の今、語ってくれたのは、百代さんが見つけた“This is MOMOYO”ストーリーでした。

スピーチという表現は、実はとても奥が深いものです。
声の出し方、トーン、目線、表情──細かな技術を学ぼうと思えば、どこまでも深めていける世界です。けれど、This is ME!!イベントは、そうした技術を競う場ではありません。

構成を一緒に考えたり、その人の魅力が伝わるように、最低限の助言はしますが、技術的な部分よりも大事にしているのは、今の自分を、今の言葉で、今の声で伝えること。それだけで、十分に力があると、私は信じています。

上手に話すことよりも、「その人自身がそこにいること」、話す姿に滲み出る、「その人が生きてきた時間や想い」その“温度”こそが、聴く人の心を震わせるのだと感じています。それは、私自身が芸術の世界で実感してきたことでもあります。

「子育てはメッセージ⭐︎」
言霊アーティスト
Michiko

「20年来追いかけてきた夢が、まもなく叶う」そんなとき、あることに気付いてしまったMichikoさん。本当に欲しかったのは、ゴールではなく、その過程そのものだったと。夢の達成は“おまけ”のように思えるほど、プロセスの中にこそ深い意味があったと語ってくれました。最後に読み上げてくれた詩は、彼女の人生が紡いだ一編。まさに、「子育てはメッセージ」その言葉通りの、あたたかな物語でした。

胸の奥にあった想いが、声になる瞬間

スピーチでは、本来なら誰にも話さなかったかもしれないような、胸の奥にしまい込んでいた記憶や感情が、言葉になっていきました。

「私の話で大丈夫なのかな」「誰の役に立つかわからない」

そんな声が上がったこともありました。しかし、話すことで誰かの心に届き、安心や共感を生んでいく。その瞬間の空気の変化は、会場にいた誰もが感じ取っていたと思います。

「This is me.」
一人ひとりのモノガタリを
カタチにする人
谷岡 綾子

「どうせ愛されない」「自分はいない方がいい」そんな想いを長く抱えていた綾子さん。10年の学びを経ても癒えなかった心の傷と向き合うきっかけになったのは、たった一度のインド訪問。そして今、実体験をベースとして、大人の学び場を創り始めています。普段の明るさや強さの裏にあった、もうひとつの面影──それをそっと見せてくれた、静かで力強い物語でした。

今回、普段は“支える側”の立場でいるメンバーもいました。
たとえば、ステージに立つ人たちのメイクを担当してきたメイクアップアーティストが、今回は、自らがスポットライトを浴びる側としてステージに立ちました。

いつもは舞台袖から「行ってらっしゃい」と背中を押していた人が、今度は“自分の番”として、その場に立つ――
視点を変えれば、裏方だって立派な表舞台なのです。

「自分で自分を愛すまで」
笑顔を爆誕させる
メイクアップアーティスト
清水 凜沙

木登りやドッヂボールが大好きで、男の子と間違われる幼少期。「ピンク絶対嫌!」と思っていたリサちゃんが、ピンクの衣装を見に纏い、語ったことは、メイクが上手くなる秘訣でも、おすすめの化粧品もありませんでした。そこにあったのは「自分で自分を愛せるようになるまでの物語」でした。

誰かに光を当ててきた人が、自分にも光を当てられる場。
This is ME!!は、そんなふうに、どんな立場の人にも“自分を表現する瞬間”が巡ってくる場所だと思っています。

言葉を超えて語るダンス

そして、言葉ではなく“身体で語る”ダンサーたちの存在も、圧巻でした。

「大自然からのギフト〜愛〜」
踊るキャリアコンサルタント
Laka

実は、彼女たちは全員が現役のダンサーでありながら、50代・60代という年齢を重ねています。キレのある美しい舞い、そして一人ひとりのダンサーが作り出す世界観に、会場全体が吸い込まれました。
けれど裏では、身体の不調や痛みを抱え、日常生活に支障が出るほどの負傷を治療しながら、練習に臨んでくれていたのです。

「”2人の何かが13コ違う”というネーミング」
Kana&Tomokoの2人組ユニット
±13

それでも一言も弱音を吐かず、舞い続ける姿に、プロとしての心意気と、人生をかけて培ってきたものの深さを感じました。
それは一朝一夕で手に入れた表現ではなく、まさに彼女たちの“生き様”そのものであり、だからこそ宝物なのだと、私は感じています。

「大自然からのギフト〜自然〜」
踊るキャリアコンサルタント
Laka

専門分野を越えて、新たな「私」を表現するという挑戦

さらに今回は、2人のダンサーが、新たな挑戦を見せてくれました。
なんと、お互いの専門分野を交換してのパフォーマンス。
ジャズダンサーがフープダンスを、フープダンサーがジャズダンスを。

「皆さまが笑顔になりますように」
八面六臂のショーダンサー
石本 香奈

これまでの「得意」や「慣れた表現」ではない場所へ一歩踏み出すその姿に、心動かされました。そして、「”これも私”を表現します」という言葉と共に、This is ME!!の広がりを教えてくれました

「身体が動けば心も動く」
愛と笑顔の助っ人
岡田 智子

生まれた“1”は、誰かの“1”と掛け合わさっていく

0から1を生み出すというのは、決して楽しいことばかりではありません。
アイデアが浮かばずに止まる日もある。反応が得られず、不安になることもある。
でも、信念だけはぶらさずに、何度も形を変えながら向き合い続けてきました。

そうして生まれた“1”という表現は、やがて他の誰かと交わり、掛け算のように広がっていきます。

笑顔や言葉が私にとっての宝物になるのはもちろんですが、それ以上に、そこに至るまでに流れていた「あなた自身の時間」が、何よりの宝物だと感じています。

本来の自分を思い出す

自分の内側に眠っていたものを、そっと取り出すこと
それが、This is ME!!でいう“表現”の在り方であり、きっとそれこそが、「本来の自分を思い出す」ということなのだと思います。

表現された言葉も、動きも、すべてはその人の中にずっとあったものでした。
それが“宝物”と気づいた瞬間に、「これが私」と言える感覚が、生まれるように感じます。

そして、そんな“宝物”があふれるこの場所を、私はこれからも「 人生の宝物 を持ち寄る場」と呼び続けたいのです。

最後に、あなたへの問いかけです。

あなたにとっての“宝物”とは、何ですか?

次回予告

次回のブログでは、なぜ私がチケット代を「参加費」としているのか、
そして、全員が“当事者”でいられる場づくりについて、お話ししたいと思います。
どうぞ、次回も楽しみにしていてください。

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