「私なんて」の奥にあるもの

This is ME!!イベント

ごきげんよう。This is ME!!プロデューサーの高嶋友子です。

前回は、「This is ME!!」というイベントが生まれた原点についてお話ししました。
今回は、私がこれまでにたびたび耳にしてきた「私なんて」という言葉が、どのように私に影響を与え、何を感じ、どんな気づきがあったのか。そしてそれが、どのようにThis is ME!!という場づくりに繋がっていったのかをお話しします。

「これが私(This is ME!!)」の反対にある言葉

「これが私」の反対は、「私なんて」かもしれません。

この言葉を、私はこれまで何度も耳にしてきました。たとえば、ある日こんな声を聞きました。

「私は子育てしかしてこなかったから。私なんて、ただの主婦だったから」

それを聞いたとき、私はとても驚きました。

なぜなら、子育てや家庭を守ることは、誰にでもできることではないし、とても尊く、素晴らしい経験だと思っていたからです。でもその方は、それを「私なんて」と語ったのです。自分の存在価値がとてもが小さく見積もられているような響きでした。

なぜ人は、自分を「低く」語ってしまうのか

日常の中にも、そんな言葉があふれています。

「私なんて、料理しかできない」「私なんて、特に取り柄がない」「私なんて、ただの○○です」・・・

けれど私には、それが“なんて”の領域にはとても思えません。

料理ができるって、すごいことです。毎日続けられること、誰かのために手を動かせること。そのひとつひとつに、かけがえのない価値があります。

そして、あなたは、あなたのプロフェッショナル。誰にも真似できなければ、唯一無二の価値があります。それこそが、あなたの取り柄なのです。

私たちは、自分が当たり前にできていることほど、“特別”だと認識できないことがあります。でも実は、その「当たり前」が、誰かにとっての「すごい」だったりするのです。

それなのに、なぜ「ないもの」にばかり目がいってしまうのでしょうか?
なぜ自分を小さく語ってしまうのでしょうか?

そんな問いを抱えながら私は思いました。

自分の価値を低く見積もってしまう「背景」にこそ、本当は語られるべき物語があるのではないかと

「私なんて」は、決して悪いことじゃない

実際、私も「私なんて…」と思ったことは、何度もあります。

自信をなくしたとき。
誰かと比べて落ち込んだとき。
うまくいかなくて、無力感に包まれたとき。

そんなときに「私なんて」と思うのは、自然なことです。
だから私は、そういう気持ちを無理やりポジティブに変えようとは思いません。
大事なのは、その感情をちゃんと味わいきること。
そのうえで、戻ってこれる場所を知っておくことです。

「私だから」の音を知っていると、人は希望を持てる

私自身、企業にいた頃から、どんな人も自分のポジションで堂々と振る舞える環境をつくりたいと思っていました。目立つ役割でなくても、全員が誇りを持てるように。
「誰かの代わり」ではなく、「私だから」そこにいるんだと思えるように

そうして育んできた想いが、やがて「This is ME!!」へと繋がっていきました。
でもこれは、単なる自己肯定イベントではありません。

This is ME!!2025のステージでは、私はピアノを使って「私なんて」と「私だから」を音にしました。会場の皆さんに「言葉」を「声」に出していただき、その時の雰囲気を音にしたのです。

「私なんて」の音は、どこか沈んでいて、重々しくて、会場の空気まで、静かに内側にこもるような雰囲気になりました。

でも、「私だから」「This is ME!!」の音を奏でた瞬間、空気が一気に変わったんです。

音が広がり、明るさが戻り、会場からも「本当に気分が上がった」とたくさんの声をいただきました。

そう!
言葉には、エネルギーがあります
音にしてみると、その違いはもっとはっきりわかるのです。

落ちても、また上がれる

だからこそ、私は伝えたいのです。
もしも今、あなたの中に「私なんて」があるとしたら、それを否定しないでください。
でも同時に、「私だから」というエネルギーの存在も、どうか知っておいてください。

落ちても、また上がれる
その感覚があるだけで、人は、ちゃんと希望を持てるから。

実は、私は「自己肯定感をあげよう」という言葉が、少し苦手です。
まるで“今のままじゃダメ”と言われているように感じてしまうから。

もちろん、それが力になる人もいらっしゃいます。
でも私は、「すでにここにある自分」を思い出すことこそが、自分を生きる一歩になるのだと信じています。

「私なんて」のエネルギーがどれだけ静かで重たくても、「私だから」と発する言葉には、こんなにも力強く、広がるような音がある

落ち込んでも、また上がっていける場所があると知っているだけで、人は、ちゃんと希望を持てる。

私がピアノで「私なんて」の音と「This is ME!!」の音を弾き分けたのは、そんな“場所”を、言葉を超えて感じてほしかったからなのです。

ちなみに、私がステージで音を使って空間を整えたり、言葉を音にして表現するスタイルは、私自身がハワイ式風水を学ぶ中で生まれた、オリジナルのアプローチでもあります。

「ハーモニー風水」について、少しだけご紹介します。

  • ハワイ式風水の教えをベースに、音や言葉を活かして“自分と環境の調和”を整えるメソッド
  • 色や空間だけでなく、音も大切な環境づくりの要素と捉える
  • 日常の中にある“自分が心地よくいられる音”を意識することで、内面から整う
  • 「This is ME!!」での演奏や演出も、この考えに基づいています

次回予告:「本来の自分」を思い出すということ

次回は、「本来の自分をどう思い出すか」というテーマで、私がなぜこのイベントを「人生の宝物を持ち寄る場」と呼んでいるのか、そして、参加する全員が“当事者”となる場づくりについてお話ししたいと思います。

「私なんて」を脱ぎ、「This is ME!!」を着る。
それは、たった一つの正解を着ることではありません。

人の数だけ、いや、それ以上にある「これも私!」「あれも私!」を、誇りをもって感じられるように。
誰もが、自分の人生を抱きしめながら、「これが私」と言えるように。

そんな場所を目指して、This is ME!!はつくられています。
どうぞ、次回も楽しみにしていてください。

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