以前、こんなことを言った人がいました。
「私なんて何もない。
子育てしかしてこなかったから」
そして、
「所詮、今は飯炊きババァだから」
と。
その言葉を聞いた時、
私は、「飯炊きババァ」という言葉に
ちょっぴりクスッとしながらも
ちょっと引っかかるものがありました。
子育て「しか」?
毎日ご飯を作っている「だけ」?
いやいや、
それ、そんなに軽いことなんだろうか。
私は子育てをしたことがありません。
だから、自分に経験がない分、
よりすごく見えるところもあると思います。
でも、
こどもを育てるということは、
一家庭のひとつの暮らしだけではなく、
これからの社会を築くことにも
つながっていくことです。
そんな立派なことを、
「子育てしか」と言わなくてもいいのにな、
と思いました。
もちろん、
子育てをしている人がすごくて、
していない人が劣っている、
という話ではありません。
ただ、
家庭の中でやっていることって、
とても見えにくいんですよね。
毎日ご飯を作ることも、
家族の時間に合わせて予定を組むことも、
先回りして準備することも、
誰かが困らないように動くことも、
毎日のことになると、
本人にとっても、家族にとっても、
「当たり前」になってしまう。
だから、自分で
「私、結構やってるやん」
と気づく機会って、
案外少ないのかもしれません。
私にその話をしてくれた彼女は、
私と同じ年齢でした。
でも、
これまで歩んできた人生はずいぶん違います。
私が大学生だった頃、
彼女はこどもを産み、
その後、ひとりで子育てをしてきました。
仕事をしながら、
できるだけこどものお迎えや
予定に合わせられる仕事を選び、
暮らしを作ってきた。
私たちが出会ったのは、
そのこどもが成人する頃でした。
「そんなに大きなこどもがいるの?」
と、私はかなり驚きました。
同じ年齢でも、
こんなに違う時間を生きてきたんだなと思うと、
人生って面白いものだなぁと思いました。
そしてその彼女は
総務の仕事が、
とてもよく合っていました。
これぞ、スーパー総務!!
頼まれる前に動く。
必要なことを先に見つける。
仕事が早い。
しかも、きっちりしている。
私はその仕事ぶりを見ながら、
「これって、きっと、
今までの経験が
つながっているんだろうな」
と思いました。
子育てをしていたから
総務ができる、
という単純な話ではありません。
でも、
限られた時間の中で動くこと。
誰かの予定に合わせること。
必要なものを先に考えること。
日々の生活を回すこと。
そういう積み重ねは、
仕事の場でも、
その人らしい力として
出てくることがあるんだと思います。
本人にとっては、
ただ毎日やってきたこと。
でも、
外から見ると、
「それ、立派な経験じゃない?」
と思うことって、
本当にたくさんあります。
だから私は、
「私なんて何もない」
と言う人の話を聞くと、
「本当にそうかな?」
と思います。
何もないんじゃなくて、
自分にとって当たり前すぎて、
まだ自分では見えていないだけ。
毎日の中にあることも、
これまでやってきたことも、
誰かのために続けてきたことも、
振り返ってみると、
その人にしかない物語がある。
そして、それこそが、
私は面白いと思うのです。
まさに、This is ME!!ストーリー。
「スーパー総務の飯炊きババァ物語」
という作品を作って、
こどもたちの結婚式で流してみたら面白そう。
本当に作ってみたい。笑
あなたにも、
自分では「当たり前」だと思っているけれど、
作品にしたら面白そうなことはありませんか?


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