あるとき、バックオフィス部門の立ち上げで
責任者を任されました。
かなり異例の人選だったと思います。
私は人前で話したり、何かを伝えたり、
パフォーマンスをすることには
比較的慣れていました。
しかし、事務作業が得意なタイプではありません。
もちろん必要なことはやりますが……
当時、プロのオペレーターの方たちの中に入ると、
責任者である私が一番経験のない状態でした。
それでも、チームをまとめていかなければならない。
業務については、必死に食らいつき、
わからないことは聞き、
メンバーとコミュニケーションを取りながら、
運営していきました。
そうして、ちょうど1年が経つ頃、
私は、成果発表会を企画しました。
「バックオフィス」というくらいなので、
一般的には「裏方」の役割を担う部署。
しかし、裏方も見方を変えれば「表舞台」。
そこで、プレゼンのために、
1年間の活動をまとめた資料を作りました。
チームにはどんな人がいるのか。
普段どんな仕事をしているのか。
どんな工夫をしているのか。
どんなふうに会社を支えているのか。
日々のやり取りや、
当たり前のように続けてきたことを、
ひとつずつ拾いながら形にしていきました。
そして、資料だけではなく、
各メンバーにも発表してもらいました。
そのとき、
「バックオフィス部門で、
こんなに面白い資料は初めて見た!」
という言葉をいただきました。
バックオフィスの発表というと、
数字や事実をそのまま伝えることが多い。
でも今回は、
どんなことを考えているのか。
どんな工夫をしているのか。
そして、チームでどんなふうに
楽しく仕事をしているのか。
そこまで伝わったことが、
とても良かったと言っていただきました。
表に出る人だけではなく、
普段は見えにくいところで動いている人たちにも、
ちゃんと物語がある。
それを誰かに知ってもらうことも大事。
でも同じくらい、
自分たち自身が、
その価値や積み重ねに気づくことも大事。
「私たち、こんなことをやってきたんだ」
「これって、ちゃんと意味のあることだったんだ」
自分たち自身が、
その価値を実感できる形にする。
動画も、資料も、イベントも、
私がこれまでやってきたことには、
そんな共通点があるように思います。


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