バスに乗れた!

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20代の頃、
仕事でシンガポールに住んでいたことがあります。

知り合いもいない。
英語は、笑顔とコミュニケーションで
乗り切るタイプ。
アメリカ英語、イギリス英語ならともかく
シンガポールは「シングリッシュ」と言われる
特殊な英語。笑
最初は、聞き取るのに苦労しました。

そんな生活の中で、
最初に戸惑ったことのひとつがバスでした。

シンガポールにはMRTという
地下鉄もあるのですが
私が住んでいたEast Coastからは
バスがとっても便利。
行き先によって番号が違うので、
まずは
「私は何番に乗るの?」
と確認するところから始まります。
そして、バス停に時刻表はありません。
※海外あるある。笑

当時の私は、日本ではほとんど電車移動。
バスそのものに慣れていなかったので、
それだけでも、ちょっとドキドキ。
しかも、乗りたいバスが来ても、
ただ待っているだけでは、
止まってくれません。

「乗ります!」

の意思表示として、手を上げる。

最初は、
その手の上げ方すらよくわからなくて、
バス停にいる人をじーっと観察。

「あ、そんな感じで上げるのね」

手を振る人もいれば
差し出すだけの人もいる。

見よう見まねで、私も手を上げました。
初めて止まってくれたときは感動!!
日本の場合は、
待っていたら止まってくれますからね。

「バスに乗れた!」

たったそれだけのことなのですが、
その「できた!」が、
すごく嬉しかったのを覚えています。

シンガポールでの生活は、
こうやって少しずつ、
自分の生活圏を広げていく毎日でした。

わからないことを調べる。
周りを見て真似する。
必要なら聞いてみる。

最初は知らない場所だったシンガポールが、
少しずつ「自分が暮らす場所」になっていきました。

知らない場所でも、
ひとつずつ「自分でできる」が増えていくと、
ちゃんと自分の生活になっていく。

まずは、バスに乗れた!
それくらいからでいいんですよね。

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